2010年2月例会のお知らせ

2月例会
●テーマ  「待ったなし、ユビキタスネット社会。
               モバイル活用で経営革新!」
●講師   株式会社サンコー
       代表取締役  櫻山 貴文 氏
●プロフィール
1966年 名古屋市に生まれる 
大手コンピュータ・メーカー勤務後、印刷業界へ転身。
印刷会社経営を通じて
お客様の販促・情報発信のサポートに従事する中、
近年モバイルインターネット事業に着目。
現在、商売繁盛セミナー・モバイル事業説明会を通じて、
またRC・異業種交流会等勉強会を通じて、
事業インフラとしてのメールマーケティングツールの普及に努めている。
社長ブログ「BOSSの言霊」
http://cherrychan.exblog.jp/ (ほぼ毎日更新中)
三晃似顔絵工房 
http://www.p-sankoh.co.jp/portrait/index.htm
●日時 平成22年2月16日(火)
18:00 受付
18:30 講演会
20:00 懇親会
※くれぐれも時間厳守でお願い致します
●会場 ホテルオークラレストラン名古屋 
     TEL 052-201-3201
●会費 メンバー 無料
     ※メンバーの代理参加は1名まで無料
(代理は社員さんと御家族のみ)
      
◇◇ ビジター歓迎 ◇◇
皆様のお知り合いの方をご紹介下さい
会費 ビジター 8,000円
メンバーの家族、又は社員(1名まで) 5,000円

2010年1月例会 名古屋城本丸御殿

■■本丸御殿本音トーク 復元賛成発言者5人からのメッセージ■■
河村新市長の発案で、
4大事業のうち名古屋城本丸御殿復元は市民討論をしたうえで、
継続するかどうかを決めることになり、
市民討論会で賛成発言した5人が再度集まり、
市長に提案書を提出することにしました。
私たちが、市長に申し上げたのは8つあります。
●名古屋城は、名古屋のものだけではなく、
 世界に誇る日本近世武家文化の殿堂です
近世初頭の国家的城郭には、
大阪城、京都二条城、名古屋城、江戸城があります。
大阪城は実測図のような資料が無く、
二条城は宮様の住宅が本丸に移築され、
江戸城は皇居のため手がつけられません。
日本の400年前のナショナルプロジェクトのうち、
城郭全体の復元が、今、可能なのは名古屋城だけなのです。
世界的遺産である理由はここにあります。
●天守を含む、名古屋城全体を復元し、
 日本近世武家文化のテーマパークにしましょう
名古屋城には、天守と御殿の本丸、二の丸御殿と庭園、
壮大な下深井御庭がありました。
近世城郭全体復元は日本初、
日本近世武家文化のテーマパークになること間違いなしです。
●100年かけて名古屋城を復元し、
 将来の国宝、世界遺産登録をめざしましょう
新築のバルセロナ聖家族教会は、100年かけてもまだ完成途中です。
それを公開しているから、世界中から人が集まるのです。
そういうことを名古屋でやろうじゃないですか。
●御殿復元を継続し、
 その間、名古屋城全体復元の調査・研究・計画をすすめましょう
本丸御殿は建物の実測と研究、障壁画の模写研究があって
実現しました。
全体の復元には未解明なことが多々あります、
御殿復元過程で解明されることを活かしてこそ、
全体の復元が可能です。
その結果、
名古屋城は日本初の近世武家文化研究拠点にもなるのです。
●名古屋城復元は、
 世界中から建築・工芸を学びたい人が集まる伝統継承の学校です
約1000坪もの伝統建築の復元=新築機会は、
日本では本丸御殿以外にはありません。
本丸御殿の復元は、
世界で唯一の日本伝統技術継承の大きな機会=学校になります。
●資金は、市民と世界からの浄財、関連商品販売、
 国・県・市の公民連携で進めましょう
世界的な意義や、市民の歴史教育の場、名古屋の経済振興など
公的意義を持つ名古屋城の復元は、
世界の市民の浄財、企業との連携だけでなく、
公の果たす役割が大きいのです。
●名古屋城復元公開で、国内外の観光客を誘致し、
 名古屋に経済波及効果をもたらします
名古屋城復元公開には、世界中から名古屋に観光客が集まります。
そのことによって、
飲食店、名産販売、交通機関、宿泊業、観光業など
新しいサービス産業が振興し、
それらの従業員の雇用増にもつながり、
市民生活が潤うようになります。
●名古屋城復元を軸に、
 名古屋のまちづくりを総合的に進めましょう
縦割り行政と言われ、横のつながりが弱かったまちづくりを、
名古屋城復元を契機に、
観光・産業、芸能・文化、学術・研究など文脈を持って
総合的に進める絶好の機会です。
以上8つです。
一方で反対意見もありましたので、
それについて私たちの解説を述べます。
●「本丸御殿の復元は財政が厳しい今ではなく、
  少し先に延ばすべき」に対して
 
寄付、市費、国・県の補助など、
着手初年度で御殿復元財源は、ほぼめどが立っています。
できるだけ早く公開し、
経済波及効果を得るべきであるというのが私たちの意見です。
●「寄付が集まっていると言うが個人の寄付が少なく、
  意味がない」に対して
名古屋市に聞いたところ
1万2000人の方が寄付をしているそうです。
それを少ないというのは誤解です。
御殿のラベル付き商品を買った人も、御殿復元の協力者なのです。
●「城内にはお城以前の遺跡がある、その調査をしてから
  復元を実施すべき」に対して
重要な意見です。
但し、下の歴史を調べるには、上の歴史を破壊する矛盾があるのです。
本丸御殿の下ではなく、広い名古屋城の別の場所で
古代の歴史究明をすれば良いでしょう。
●「復元は単なるコピーで意味がない」に対して
芸術家やデザイナーにも共通しますが、創造は模倣が原点です。
復元は創造的な行為なのです。
調べながら工夫して復元する技術の伝承は、
創造的な意味を持つのです。
●「復元しても単なる観光にしかならない」に対して
名古屋城再生観光は、
市民の歴史・文化体験機会、子供達の学習と余暇機会、
国内外からの来訪者の名古屋文化との交流機会となります。
また、観光消費は市民所得となり、
経済を支える一大産業振興となります。
観光の語源にはそういう政策的意味があるのです。
以上のようなことを河村市長さんに提案したところ、
名古屋城復元が継続されることになりました。
河村市長さんには、とても感謝しています。
■■木造天守閣と本丸御殿■■
○武の象徴である木造天守閣と文の象徴である本丸御殿、
 これはどちらが重要かではなく、
 両方あって本丸の格をなすのです。
 天守閣は50年前に市民の浄財と市費で再建されました。
 本丸御殿復元には、
 それ以来の市民の夢と四半世紀に渡る市民運動があるのです。
 その市民運動の成果の1つとして、
 銘酒本丸御殿、10年間続けている金虎酒蔵コンサートなどがあります。
 名古屋城全ての再生エピローグは、
 天守閣の木造竣工にしたいと思います。
■■名古屋城のおもしろさ■■
現存すれば、名古屋が世界に示す日本オリジナルの
近世武家文化テーマパークです。
その様子をかいつまんでご説明します。
目を閉じて創造してください。
○天守と御殿のある本丸は、
 多聞櫓と言われる黒塀で石垣の上を囲まれていました。
 天守閣は面積では日本一です。
 その姿があまりに優美だったため江戸時代から天下の名城と
 言い伝えられています。
 度々の金鯱盗難事件が話題になるほどの城でした。
○本丸御殿は、
  桂離宮古書院と同年の創建になる正統的な武家書院建築です。
  部屋毎にその目的を表す絵が施された美術・工芸と建築が
  一体のいわば日本のバロック建築です。
  二の丸御殿築造後、
  藩政の政庁と将軍上洛の際、お泊まりになる迎賓館に
  なっていました。
○二の丸御殿は、
 藩主の居館で、本丸を凌駕する規模を持ち、
 能舞台を持つ尾張徳川の真髄となる御殿です。
 御殿に面した二の丸庭園は、
 徳川の儒教思想を表した中国風庭園で、
 お茶処・名古屋の庶民の庭に伝わる茶庭の源流ともなったのです。
○下深井御庭は、
 街道と町並みを再現する尾張藩独特の庭園です。
 早稲田大学や戸山公園一帯は、
 下深井御庭とそっくりに造園された尾張江戸下屋敷の庭の跡です。
○西之丸は、
 名古屋城の玄関で、
 その奥の深井丸とともに米蔵や武具庫などもあって、
 この辺で甲斐甲斐しく侍が働いていた場所だと思われます。
■■名古屋城再生のおもしろさ■■
○エンドレスの世界的な地域文化再生の夢プロジェクト。
○市民や子供達が体験する名古屋の歴史文化学習機会。
○世界から人が集まる日本近世武家文化の伝承機会と観光拠点。
○再生の研究で、日本近世武家文化の実証的研究拠点。
○再生用に上流の木曽の樹を育てることで
 環伊勢湾環境文化圏を再構築。
○名古屋城再生の完成は名古屋開府500年の目玉。
ということがあげられます。(編集の都合で要点のみ列記)
名古屋市民や名古屋市だけでなく
“世界の人が参加し、手を携えて、
旧国宝・名古屋城全体を再生すること”により、
『尾張2000年の歴史再興に向けた序章としましょう』という発想が、
新しい時代の歴史的都市創造につながっていくのではないか
と思います。
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2010年予定

1月例会
●テーマ  本丸御殿本音トーク 本丸御殿と木造天守? 
       「名古屋を面白くする名古屋城の再生とは」
●講師   株式会社地域計画建築研究所 代表取締役  
       建築・都市計画家 
       “まちの町医者”+“人・街・夢創造ドゥー・タンク”
       尾関 利勝 氏
●プロフィール
名古屋生、東海高校出身 
東京藝術大学美術学部建築科卒業 
現在:
(株)地域計画建築研究所取締役名古屋事務所長+(株)地域計画名古屋代表
名古屋大学工学部社会環境工学科建築学コース非常勤講師
名古屋都市再開発研究会幹事長、日本建築家協会愛知地域会顧問
名古屋を起点に北海道から鹿児島まで、
各地の景観・文化・地域振興・都市再生事業に関わる
標語 「温故知新」で「見る・見られる・見せる」まちづくり
http://www.arpak.co.jp/ 
●日時 平成22年1月15日(金)
18:00 受付
18:30 講演会
20:00 懇親会
※くれぐれも時間厳守でお願い致します
●会場 ローズコートホテル 名古屋市中区大須4-9-30
     TEL 052-269-1811
●会費 メンバー 無料
     ※メンバーの代理参加は1名まで無料
(代理は社員さんと御家族のみ)
◇◇ ビジター歓迎 ◇◇
皆様のお知り合いの方をご紹介下さい
会費 ビジター 8,000円
メンバーの家族、又は社員(1名まで) 5,000円
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◇◇これからの例会のお知らせ◇◇      
★平成22年2月例会
日時  平成22年2月16日(火) 講演 18:30 
講師 (株) サンコー 
     代表取締役 櫻山貴文氏
     ブログ「BOSSの言霊」
     http://cherrychan.exblog.jp/
     三晃似顔絵工房 
     http://www.p-sankoh.co.jp/portrait/index.htm
テーマ 「待ったなし、ユビキタスネット社会。モバイル活用で経営革新!」
会場  ホテルオークラレストラン名古屋 
     TEL 052-201-3201  
★平成22年3月例会
日時  平成22年3月17日(水) 講演 18:30 
講師 日通システム(株)加村稔社長ほか
テーマ 「ネット・カンファレンス株式会社 の展開と今後」(仮題) 
     ハイビジョンTV会議のデモンストレーションを開催
      http://www.net-conference.jp/  
会場  日通システム(株)本社
     名古屋市中区栄3-18-1ナディアパークビジネスセンタービル9F
     http://www.nittsusystem.co.jp/ 
     TEL 052-249-9200
懇親会 料亭蔦茂 20:00~
★平成22年4月例会
日時  平成22年4月15日(木) 講演 18:30 
講師  名古屋市代表監査委員、元名古屋市交通局長
     吉井 信雄 氏
テーマ 「名古屋のDNA」(仮題)  
会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場
     TEL 052-264-8000 
★平成22年5月例会
日時  平成22年5月21日(金) 講演 18:30 
講師 ・アリジェン製薬(株) 取締役社長 所 源亮様
     http://www.arigen.jp
一橋大学 イノベーション研究センター特任教授
テーマ 「真のイノベーション」(仮題)
会場  ホテルオークラレストラン名古屋 
     TEL 052-201-3201  
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2009年11月例会のレポート

 開催日 平成21年11月19日(木)
                 会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場
■■感謝される人になりたい。そんな人生を歩みたい■■
「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり」
僕はこの言葉が大好きです。
人生もビジネスも絶対、根底に感謝を持っていなかったら
上手くいくことはありません。
資産を築けたとか、何かで成功したとか、そんな大きなことではなく、
人として成功している、人として素晴らしいと思える人たちには、
絶対、根底に感謝の気持ちがありました。
その感謝は、元を正すと親への感謝を持っている人たちばかりでした。
社員一人ひとりには、
人の心の痛みが分かる人間になって欲しいと言っています。
人の心の痛み・命の大切さが分からない人間に、
大切な人を失った遺族の気持ちを理解できないと考えています。
通夜・葬儀は、
故人様にたいしての感謝の気持ちを表すためのものでもあります。
両親がいたから、自分がいる、自分がいて子供がいる、
両親が無償の愛で包んでくれたから自分が成長してこれた
という事を再認識する場でもあるのです。
そして、この通夜・葬儀をどのように進めたいのか、
どのような形で個人様を送ってあげていのかを、
遺族の方たちと話し合い・提案してひとつの形にしていくことが
私たちティアの使命です。
この仕事との出会いは、僕が18歳のときでした。
31年前、ある人から当時で時給が1000円という
破格なアルバイトを紹介されたのです。
「世のため、人のためになる仕事」といわれ、
葬儀屋のバイトをすることになったのです。
ある日、葬儀の片づけが終わった後、
集金をする先輩について行きました。
するとご遺族の方が、その先輩に対して
「あなたにやってもらって本当に良かった。ありがとう」
と感謝しているわけです。
喪主の隣にいたおばあちゃんも
「私が死んだら、あんたを指名するから、あなたがお葬式やりに来てね」
と涙ながらにいっている。
自分の将来のことなど何もわからない時でしたが、
お金がもらえて、その上、向こうから頭をさげて下さって
「ありがとうございます」といってもらえる。
「こんな仕事があるんだ!」ということを感じたとき、
自分の中で何か衝撃のようなものが走りました。
この時、自分も葬儀の担当者になりたいと思った。
会社に帰ってすぐ、
「僕も通夜から葬儀、全部、仕切らせて下さい」
と店長にお願いしたのです。でも、ダメだと。
「十代の人間が務まるような仕事じゃない。社員にならないとできない」
といわれたのです。
僕は、間髪入れずに言いました。
「じゃあ社員にしてください!」
それから毎日、毎日、
店長の顔を見るたびにお願いをしました。
絶対にあきらめない僕に店長も根負けして
最後には店長が社長まで掛け合ってくれたのです。
やっと、社長面接までこぎつけました。
面接の場で
「なんでそんなにこの仕事がやりたいんだ?」と社長。
「藤田先輩について仕事をしてみて、これほど世のため
人のためになっている仕事はないと思ったんです。
僕も藤田先輩のように感謝されたいんです。
飾ったり、片付けたりする以上の仕事は
社員にならないとできないと店長に言われました。
だから社員にしてください」
それを聞いた社長は最後に「わかった」と。
これが葬儀ビジネスへの人生の始まりでした。
■■「ティア」を支える生き方教育■■
ノウハウ(know-how)」とは「やり方」のことです。
社員に教えないといけないのは、ノウハウではありません。
もっと大切なことは「ノウホワイ(know-why)」です。
なぜ、そのことをするのだということを教えることが大事なのです。
例えば、
「会館の掃除をしておけよ」というだけの上司はダメです。
なぜ、会館の掃除をしないといけないのかまで教えないといけない。
それをしないから
「今日は葬儀がないから会館の掃除はしなくてもいい」
という発想になってしまう。
「ノウホワイ(know-why」を教えて
はじめて、社員は「考えるようになる」のです。
ティアでは「仕事(しごと)」を「志事(しごと)」といいます。
この仕事をやるのが好きなんです。
目の前で悲しんでいる人たちのために尽くしたいんです。
亡くなった人を一所懸命、送りたいんです。
というくらい言えならなかったら、
やらされている感の中で仕事をやってしまう。
「仕えている」という気持ちじゃいけない。
今、やっていることが「志」となって
初めてお客さんに喜んでもらえるような仕事ができるのです。
こうなりたい、ああなりたいという先輩を見つけて、
その人が喜んでいる姿を目に焼きつけて、人に感謝され、
「ありがとう」といってもらえる人生を作り上げていく。
親に対する感謝を根底に持ち、
親が小さい頃から与えてくださったそのことに感謝を持ち生きていく。
ただ、順番からいけば、親の方が先に逝くわけです。
だから親に全てを返せるわけじゃない。
そこで、これから出会っていく人に返していく。
それが、我々にとっては目の前のご遺族なのです。
ご遺族に返すことで、親に返しているのと同じなのです。
誰かが命をつないできてくれたから、私たちはいる。
我々は天命として、この平成の時代に命をつなぐ一人として、
今、ここにいるわけです。
遺言とは、先に生きたものが、
その後の世代に、思いをきちんと伝えていくこと。
それは、資産、財産を残すことではなく、
親として、先に生きている人として、人間として
ちゃんと物事の理を伝えて生きていく。
次の代に影響を与えるような生き方する。
これが一番大事なことだと思うのです。
今の仕事をさせていただく中で、
僕にこのことを大きく気づかせてもらったのがこの30年間でした。
今度は、これを伝えていくことが、僕の天命。
若い人たちに、命の尊さ、先に生きている者のやるべき姿、
思いを伝え続けながら生きて参りたいと思っています。

2009年9月例会

開催日 平成21年9月16日(水)
                 会場  ローズコートホテル
■■グローバル時代を生き抜くために■■
グローバリゼーションが始まったのは1989年~91年です。
それまでは「自国」対「外国」という発想でした。
グローバリゼーションが始まることで、
世界の中の日本、
日本から世界へどういう付加価値をつけて発信していくか
というダイナミックな見方に変わってきたわけです。
ところが、
日本ではグローバルという言葉は使われていますが、
多くの人の頭の中の世界地図は白地図の状態。
これを変えたいというのがグローバル教育の出発点です。
90年代半ば、世界の価値観が変わりました。
冷戦体制時代には政治イデオロギーが重要でした。
その後、90年代になって、
主要民族のアイデンティティと、
彼らの文化のDNAというものが重要になってきた。
したがって、
今、世界市場でビジネスをするときには、
どの民族が、どういう文化のアイデンティティを持っているか
ということを理解して現地人をモチベートしていく必要があるわけです。
地球上に生きている68億人の心の構造が解ればビジネスも
上手くいく。
そこで、
アメリカの会社で働いていた30ヶ国の現地出身の
インストラクターと一緒になって作り上げたのが
「文化の世界地図」です。
これには合計30ヶ国の文化のDNAに基づくインテリジェンスを
収録しています。
あらゆる社会は
価値の中心をどこに置いているかによって
3つの文化コードに分けられます。
●価値の中心を「ルール」に置いている国を「リーガルコード」の国。
米国、カナダのアングロサクソン系住民の地区、
英国、北欧諸国があります。
世界のグローバル競争力の上位20ヶ国の中には、
リーガルコードの国が全部入っています。
●日本を含めたアジア諸国、ラテンアメリカ諸国などの
 「モラルコード」の国。
これは「人間関係」が非常に重要な社会です。
●「神の教え」が価値基準の中心である「レリジャスコード」の国。
中東諸国、北アフリカ諸国などがあります。
これら3つのコードのうち、
2つ以上を併存している国を「ミックスコード」としています。
それぞれのコードでは、
判断の基準や信頼関係の作り方、
問題が起きたときの解決の仕方、
コミュニケーションや交渉のスタイルが違います。
モラルコードとレリジャスコードは一見、類似性がありますが、
リーガルコードとモラルコードには共通点がないばかりか、
価値観が180度違うのです。
■■なぜグローバル教育が必要なのか■■
いろんな民族のDNAを勉強していくと、
日本人のDNAの中には、
残念ながらグローバル時代で勝つための要素が少ない
ことが解ります。
現場から立ち上がってくる知恵、
ノウハウ、精神性というものに注目する文化だからです。
それに対して、
米国人のDNAの中には、
ルールを作っていくというリーガルバリューが社会の価値観に
なっている。
グローバリゼーションの時代が来たとき、
世界共通のルールを作るということになると
米国人のDNAの方が、優位性を持っているといえるわけです。
日本人にとって、もっと問題なのは、
中国人のDNAの中にグローバル時代に開花する要素を
いくつか持っているということです。
したがって、
日本人は、学習によってDNAの差を埋めていくことが
要になるわけです。
そのためには、
どういうグローバル教育を、早く、適切に根づかせるかということを
自覚する必要があります。
そのために、
今、日本で3つのプロジェクトを進めています。
●文化の世界地図を使って世界市場で勝つための人材育成
●子供のグローバル教育オリジナルプログラムである
  「地球村への10のステップ」の私立中等・高等学校、
  インターナショナルスクール、大学への導入
●グローバル人材検定の立ち上げ
「地球村への10のステップ」というのは、
子供たちが自分でデザインしたグローバルコースターに乗って
3500年の時間と世界空間からなる「地球村らんど」を旅をする
という体験プログラムです。
今、名古屋に「地球村への10のステップ」のテーマパークを作ろう
という願ってもないアイデアがでています。
米国生まれの「ディスニーランド」、メキシコ生まれの「キッザニア」
に続き、日本人が創った「地球村らんど」を体験して、
子供たちが21世紀の素晴らしい担い手になってくれたらと
思っています。
グローバル教育というのは、
個をグローバル化することによって、
絶大な能力を身につけるという歴史上初めての教育です。
もし名古屋にいち早くグローバル教育を根づかせることができれば、
名古屋を日本の未来都市に変えることができるのではないかと
思っています。
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■■ バックナンバー■■
●バックナンバーは、
 当会ホームページにてご覧いただけます    
 http://www.nagoyakeiei.jp/
 ◇最近の講演◇
●平成21年7月例会 講演レポート
テーマ  「政界の血判集団、青嵐会―政治が面白かった時代の物語」
講師  元毎日新聞社 常務
      慶應大学マスメディア・コミュニケーション研究所講師
      ジャーナリスト  河内 孝氏
●平成21年6月例会 講演レポート
テーマ  「経営と技術をつなぐ情熱
         -愛娘が導いてくれた企業理念とは-」
講師   株式会社 東海メディカルプロダクツ   
       代表取締役 筒井 宣政 氏
●平成21年5月例会 講演レポート
テーマ  「名古屋COP10成功に向けて
         -経済・社会・環境のバランスを目指して-」
講師   名古屋市立大学大学院  
       経済学研究科准教授 香坂 玲(りょう)氏
●平成21年4月例会 講演レポート
テーマ  「こんな時代だからこそ グッドニュースを伝えたい」
講師   株式会社グッドニュース・ジャパン  
       代表取締役 安在 尚人 氏
●平成21年3月例会 講演レポート
テーマ  「夢ちからのかぎり」
講師   名古屋市・市会議員 
       のりたけ くにひと(則竹勅仁)氏