■■ テーマ 「体調は脳が決める」
■■■■ 講師 日本アスリート協会 理事長
■■■■ 株式会社ハーツ&ハーツクリニック代表取締役
■■■■ 川辺 政実 氏
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開催日 平成22年6月14日(月)
会場 名古屋クレストンホテル9F宴会場
■■なぜ病気が治るのか、なぜ治らないのか?■■
足の小指をよくタンスや柱の角にぶつける人がいます。
ぶつけない人は、全くぶつけないのですが、
ぶつける人はしょっちゅうぶつけます。
足の小指を良くぶつける人は、
「足の小指がある」ということを脳が忘れている人なのです。
小指の話だけではなく、
今、体の調子が悪い、病気をしている、怪我をしている、
後遺症があるという人でも、
脳がそのことを忘れていたら治しようがありません。
治す力は、脳の中にあるのです。
皆さんの体の中には、60兆もの細胞を持っています。
60兆というと、ものすごい数です。
例えば、
1兆円をプライベートで使おうと思うと、
一日100万円使っても2739年もかかってしまいます。
60兆は、その60倍ですから、
すごい数だということがわかっていただけるかと思います。
皆さんはそれだけの数の社員を体の中に抱えた
「体という会社の社長」といえます。
ところが、体という会社は特殊です。
今日は寄り合いで全社員集まれと、文書で伝えるわけにいかない。
ある特殊な方法を使って、細胞同士が連絡をとります。
体の中にある電気信号を使うのです。
誰でも1回や、2回、手を切ったことがあるかと思います。
それでも、血が止まるのは電気信号のお陰です。
細胞が電気信号で連絡を取り合って、最後は脳に報告が行く。
報告をうけた脳は、血を止めるために、
「すぐに血小板を送り込んで血を止めなさい」
と命令を出すわけです。
怪我が治らない、病気が治らない、しびれが治らない
ということが起きるのは、
細胞間の情報の伝達が上手くいっていないからです。
だから、脳が治すための命令を出せない。
電気信号の流れはとても速くて、1秒間に100mです。
そして、1種類ではありません。
電話回線と同じです。
体の中に60兆もの細胞間で伝達をするのに、
1回線しかなかったらパンクしてしまいます。
また、右足と左足が同じ信号だったら、
前に進むのに両足がいっぺんにでてしまい歩けません。
左右の電気信号の種類が違うから上手く歩けるわけです。
人間の体を維持しようと思えば、
全部で2030種類の電気信号が必要になってきます。
2030種類の電気信号が、
1秒間に100mの速さで体の中を駆け巡ってはじめて、
人間は生かされるのです。
■■自然治癒力を高めるにわかったシンプルな答えとは?■■
どうしたら病気や怪我が治っていくのだろうか。
どうしたら早く治るのだろうか。
ということを研究していくと意外と答えは簡単でした。
「脳に教えたらいい」
2030種類の電気信号さえ整ってしまえば、
体で起きていることが全て脳に伝わりますので、
ちゃんと脳が力を発揮する。
この脳が発揮する力を皆さんがよく言う、
「自然治癒力」です。
ただ、自然治癒力というのは、
ボケっとしていては発揮しません。
脳に教えて初めて発揮するのです。
そのために皆さんがやってはいけないことは1つ。
●脳に隠し事をしてはいけない。
やるべきことは3つあります。
●内臓疾患から、擦り傷、かすり傷まで、
今、体で起きていることは、全て脳に報告する。
●元気良く、口から物を食べる。
食べるという行為はとても重要です。
●深い呼吸をすること。
栄養吸収は、ほとんど小腸です。
吸収された栄養は酸素にまたがって、
脳の指示を受けて悪いところへ運ばれるのです。
この3つのうち、1つでも欠けてしまうと、
手術しようが、投薬しようが、安静にしようが、体は治りません。
自分の体の中で気をつかっていただきたいところは首です。
首が悪いだけで、風邪を引いても治らない、
下痢しても治らないのです。
全部の情報は首を通って脳に伝わるからです。
自分の首を自分で検査する方法があります。
椅子に座ったまま肩の力を抜きます。
真っ直ぐ座った状態で、顔だけ左右、上下に動かしてみる。
動かしてみると
意外と自分の首が不自由に感じることがあるかと思います。
これが、皆さんの首の現状です。
左右の動き、角度が違ったりというようなことがあれば、
脳に電気信号が上手く伝わらなくても不思議ではないのです。
腰が痛くなくても、悪い人は結構います。
脳は賢いですから、
階段の段差を見れば、
そっぽを向いていても段差を計算して上り下りができます。
ところが脳は、足の長さを一定で計算をしています。
例えば、
段差が1cmのところで、
通常より骨盤が5ミリずれていると、
必ず、その分、足が段差に引っかかってしまうわけです。
玄関マットでつまづく人がいますが、そのためです。
深呼吸にも、仕方があります。
吸うのは鼻からでも口からでも構いません。
力を抜いて、ゆっくり吸って、ゆっくりはく。
これを繰り返します。
この場合も、
肺の大きさに見合った空気を肺に送り込まなければ、
脳に対する過少申告になってしまいます。
そうすると十分な脳の力が発揮できません。
首の現状、腰の現状、肺の大きさなど、
体のいろんな状況を、正しく脳に教えることで、
脳は、正しい判断ができる。
正しい判断さえできれば、
どんな人でも
驚くほどの自然治癒力が発揮されるようになるのです。